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【特集1】800組が躍動する獅子舞の王国

多種多彩 獅子舞の見どころ

香川の獅子舞の真骨頂である多彩さを解説。
あくまで概説で、地域で異なり、例外が多いのも魅力である。

獅子舞の写真

3種の獅子頭

 歯をむき出したいかつい顔の獅子頭は、赤や黒の漆塗りに金箔(きんぱく)が施され、耳と口が動かせるものが多い。主流は、型の上から和紙を貼り重ねて漆や胡粉(ごふん)で塗り固めて作る「張子」で、軽くて丈夫で遣いやすい。張子の土台に長い毛を植え込んだ「毛獅子」は、目玉をギョロリと動かせるものがあり、独特な顔つきは他県でほとんど見られない。「木彫り」の頭を、代々守る組もある。

張子の写真
張子(唐獅子とも呼ばれる)

毛獅子の写真
毛獅子(猫獅子とも呼ばれる)

木彫りの写真
木彫り

4種の油単(ゆたん)

 源平屋島の合戦「扇の的」で知られる那須与一などが描かれた「武者絵」の油単は、原色の多色使いが美しい、香川独特のもの。毛の流れを、リアルにまた幾何学的に表した「毛の模様」、シンプルながら力強い「紋」の油単もある。珍しいのは「馬の毛」。馬など動物の毛を布に直接縫い付けたもので、「毛獅子」とも呼ばれる。

馬の毛の写真
馬の毛

毛の模様の写真
毛の模様

紋の写真

武者絵の写真
武者絵

絵柄の写真
油単は、「龍虎(りゅうこ)」や「牡丹(ぼたん)に獅子」の絵柄も多い。

20種を超える舞

 香川の獅子舞は、ほとんどが獅子の頭と足を2人で遣う二人立ちの獅子。獅子1頭だけで舞う組があれば、夫婦・親子などの2頭獅子や、5、6頭の獅子が同時に舞う組も。舞の流儀は20種以上で、動きの大きさやテンポもさまざまだ。

舞の写真

鳴り物は鉦と太鼓

鉦(かね)

 多くの獅子舞で打ち鳴らされる鉦。高く大きな音が遠くまで響く、秋の音の風物詩。たらいのような形で、大きなものは1尺5寸(約45p)もある。県東部では柱形の、中・西部では鳥居型の鉦台につるす。使う数もたたき方も多様。ジャカジャカ音がする小型のシンバルのような打楽器「チャッパ」が一部の地域で使われている。

鳥居型の鉦台の写真
鳥居型の鉦台

チャッパの写真
チャッパ

柱形の鉦台の写真
柱形の鉦台

複数の鉦の写真
複数の鉦を鳴らす組もある

太鼓

 胴の長い鋲留(びょうどめ)太鼓が主流だが、締め太鼓、胴の短い陣太鼓も用いられる。太鼓は屋台に乗せたり、はしごのような台に縛り付けるなど、さまざま。鉦と太鼓以外の鳴り物は、一部で笛や拍子木などがある。

太鼓の写真

タイコウチとキョウクチ

タイコウチの写真
タイコウチ

キョウクチの写真
キョウクチ

 華やかな花笠(なはがさ)をかぶり、着物と(はかま)を身に着けた子どもたちが登場し、獅子とともに踊ったり、太鼓をたたいたりする獅子組がある。愛らしい姿は獅子に劣らぬ人気。県西部の「タイコウチ」もしくは「タイコブチ」と呼ばれる子役たちは、その名の通り、獅子を相手に舞いながら太鼓を打ち、東部の「キョウクチ」とも「キョクウチ」ともいわれる子らは、舞うだけの組が多い。

獅子舞の集合写真1

獅子舞の集合写真2

獅子舞の集合写真3

獅子舞の集合写真4