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香川に住んではじめたこと

「小豆島に新しい風を吹かせる」
NPO法人 DREAM ISLAND

連河さんとシーカヤックの写真
瀬戸内の多島は美しいだけでなく、潮流を速く複雑にする。連河さんは、シーカヤックで、北前船の航路をたどる伝統航海を行っている。

シーカヤックの写真

 連河健仁さんの前職はウェブデザイナーだ。友人と立ち上げた会社が急成長し、多くの社員を抱えて大手IT企業の傘下にも入った。しかしITバブルがはじけ解散。傷心を癒やす放浪の途中、高松港で衝動的に最初に来た船に乗る。船上で多島の海の美しさにときめいて「この海と暮らそう」と決めた。2006年、船は連河さんを小豆島に運んだ。

 島は温暖で美しく興味深い人と文化にあふれていたが、それが十分に外部へ発信されておらず、もどかしさを感じた。「それなら自分で何かやってみよう」とさまざまな観光事業を企画したが、一人では実現不可能だった。「実現できたのは、同じ思いを抱いた島育ちの強力な助っ人が現れたから」と連河さん。観光協会に勤めていた地元でも人望の厚い立花律子さんを相棒に、島の魅力を伝えるためのNPO法人を立ち上げ、新しい海の楽しみ方を提案するシーカヤックツアーを始めた。2010年には、島の内陸部にカフェをオープン。近隣の棚田で作った米のおにぎりが看板メニューで、その他メニューで使用する食材も全て小豆島産というこだわり。

 「島という“土”に、よそ者が“風”を吹かせ種を運べば、そこには豊かな“風土”が生まれる。よそ者の風で島をより盛り上げていけたら」。

 ライフワークとして、シーカヤックで瀬戸内海を冒険している。多くの恵みをもらった恩返しに、小豆島の海を豊かな里海に再生すべく奔走中だ。海と島への思いは、10年経ってさらに熱を帯びてきた。

連河さんの写真
連河 健仁さん
(れんかわけんじ)

熊本県生まれの北海道育ち。2006年に小豆島に移住して「NPO法人DREAM ISLAND」を設立。

シーカヤックの写真
シーカヤックを通じて、海に親しみ感動して、何度も島を訪れるリピーターも多い。

メンバーの写真
左から2番目がともにNPO法人を立ち上げた立花さん。「これからも地元の人と互いに尊敬し合える関係を築いていきたい」と連河さん。

こまめ食堂の看板写真

棚田を眺めつつ食事ができる写真
棚田を眺めつつ食事ができるカフェ「こまめ食堂」には、年間4万人が来店。自ら稲作も行って、棚田の保存にも貢献している。

こまめ食堂の外観写真

こまめ食堂の店内写真