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【特集1】砂糖の国でお菓子に出合う

砂糖の国でお菓子に出合う

 かつての高松藩は、砂糖の国であった。国内での製糖技術では、黒砂糖が当たり前の江戸時代。高松藩は独自の研究により、白糖の製造に成功した。淡い口溶けと上品な風味が特長であるその砂糖は、和三盆と呼ばれ、その名が知られるようになる。精糖は藩の重要な産業へと成長し、讃岐の地でつくられた和三盆が、商人を通して全国へ出荷されていたのだ。精糖技術の進歩などにより、生産量こそ激減したものの、昔ながらの方法でつくられる和三盆は、現在も和菓子に欠かせない原料として珍重されている。

 江戸時代より砂糖が身近であった香川の地では、いろいろなお菓子が誕生している。なにげなく売られているお菓子に100年以上の歴史があり、驚かされることもある。「銘菓」といわれるものは、風土に根付いている。気候や土地の産品、時代背景が交差して、長く愛されるお菓子が生まれるのだ。香川が誇る銘菓の歴史を知って、おいしさの理由を探りたい。そして、将来、銘菓と名乗ってほしいお菓子にも注目したい。

意外なおいしさ、お酒に合う和三盆

【未来の銘菓候補】
平成28年度かがわ県産品コンクール知事賞(最優秀賞)

辛糖(しんとう)

 原材料は、和三盆と丸亀市沖の島々で栽培されている唐辛子・香川本鷹のみ。
100%香川県産の干菓子は、小振りでかわいい。ところが、その味は、いい意味で衝撃である。和三盆の上品な甘さが広がった後、しっかりした辛さが追い掛けてくる。相反する二つの味が絶妙にコントロールされており、あとを引く。お茶やコーヒーはもちろん、ぜひお酒にも合わせてほしい。

辛糖の写真

唐辛子の写真

いりこの旨みが味を深める

【未来の銘菓候補】
平成28年度かがわ県産品コンクール優秀賞

いりこいり

 古くから愛されているアーモンドフロランタンは完成されたお菓子であるが、大胆な組み合わせで新しいおいしさが生まれた。アーモンドとともに生地にのせられているのは、香川県の伊吹いりこ。丁寧に処理されたいりこにはえぐみがなく、アーモンドの食感と違和感なく溶け合う。甘さと香ばしさが特長のフロランタンに、いりこの「旨み」が加わることで、味の奥行きがさらに深まった。

いりこいりの写真

いりこの写真

かがわ県産品コンクール
新たな「優れもの」が生まれる土壌づくり

 かがわ県産品コンクールは、県内における新商品の開発を促進することと、隠れた名品を発掘することを目的に、2003年にスタートしました。食品部門、菓子・スイーツ部門、一般部門(非食品)の3部門を募集し、応募品の中から6点程度が受賞産品に選ばれます。開始から14年が経過し、応募品の量と質は年々上がっており、審査員の方々は、毎回、受賞産品選びに悩んでおられます。本当にハイレベルなんです。うれしく思うのは、当初の目的どおり、「賞を狙って新商品を開発しました」との声を多くもらえるようになったこと。産業は、チャレンジ精神を失った時に停滞すると思います。惜しくも賞を逃したけれど審査員の講評をもとにブラッシュアップされたり、コンクールをきっかけに異業種企業のコラボ商品が生まれるなど、新しいヒット商品が生まれる土壌づくりが進んでいると感じています。

藤本さんの写真
県産品振興課
藤本 圭一

かがわ県産品コンクールについては
香川県県産品振興課
TEL 087-832-3383